新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

教育をすると良いことがあります


  ダメな職員は、本当はできるのに、教育しなかった職場に問題があるのですが、今回は、そのダメな職員を教育するといいことがある、というお話しです。

 
あいつはダメだとか、KYだとか、ヘンタイだとか、かんちがいやろうだとか、ふてくされてるだとか、不機嫌で怖い、だとか、ウソをつくからダメだとか、いろいろ言われている職員さんがいます。
そういう職員には何を言ってもダメだから、周りが諦めてしまって、手を出さなくなります。
『あいつが仕事しないからこっちが忙しくなるんだ』と、気づく職員ほど、動かざるを得ない状況になり、「がんばる職員ほど損をする」、「気づく職員ほど損をする」という状況が多いのではないでしょうか。
 
現場は忙しいので、現場で業務をこなしながら、利用者(お客様)のケアをしながら、職員のケアまでしていられないのです。
認知症の利用者(お客様)と同じように、できない職員にもやさしくフォローしましょうよ、と言ったこともありますが、『同じ給料もらってて職員のケアまでしてらんねーよ!』と言われました。
ごもっとも!!
 
そもそも、なぜ仕事ができない職員がそこにいるのか?という話になりますが、やっぱり人員不足で、そんな人でもいないと、シフトが回らず、辞めさせるわけにもいかない、というのが今の介護施設です。
だから、その未熟な職員が夜勤だったり、日勤だったりで、一人でユニットを守らなくてはいけない時間帯は、ある意味、賭けです。ほかのスタッフは勤務表を見ながら『この日はやばいな』と、わかっているのですが、無事を祈るのみです。
 
こういった状況の施設は
  • 育てる時間がない
  • 育てる人材がいない
ので、即戦力を待つしかないのです。
でも求人しても、やっぱり未熟な人材しか来ないという現象が続きます。
 
ここから先は管理者がどうしたいか、ということなのですが、できない人がいることを許すか、許さないか、です。
許すコースであれば、今のままでしょう。
そのかわり、できる人材から辞めていきます。
許さないコースであれば、育てるしかないでしょう。
 
育てる方法については今までの記事で上げていますが、
  • 1人前の基準をつくる(チェックシートなどで課題を出す)
  • できているかどうかの面談をする
  • 課題を確認して、本人にも自覚してもらう
といったことを徹底的に続けていくことです。
できない人をできないままにしないことが大事なのです。
それが教育です。
 
で、このサイクルをしっかりやっていくといいことが起こるのです。
できない人をそのままにしない取り組みが、介護施設全体のレギュレーションとなり、ダメなままでは許されない状況ができます。
それを超えようと頑張る人は成長して、一人前となります。
でも頑張れない人は、辞めざるを得ない状況になります。
いじめではなく、教育をし続けることが大事なのです。
 
そういった理由で辞めた職員のあとに来る新人さんはなぜか、良い職員が来るようになります。
最低ラインを引き上げたことが、施設全体のオーラとなって、求人票にもそのようなオーラが出てくるんでしょうね。
本当になぜか良い職員が来るのです。
そのかわり取り組みが良かったかどうかが重要です。
甘ければ、変化はありません。
 
育てようとしない施設にはへんな人が来ます。
育てようと覚悟した施設には、良い職員が集まります。
教育が先か、できる人材が来るのを待つか、あきらかに、施設からの教育が先なのですよ。うっしっし

 *何度も言いますが、『ダメな職員』とは、『ダメにさせられている可能性のある職員』という意味です。

知野吉和


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知野吉和

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2 thoughts on “教育をすると良いことがあります”

  1. 初めまして。コメント失礼します。
    いつもなるほど、と思って読ませてもらっています。
    デイケアで自己研修という名目の勉強会があります。勤務時間終了から1時間。月1回。これに出席率が悪いと上からもっと出ろ。と言われ、下は勤務時間じゃなく自己研修ならでなくてもいいじゃん。と両者意見が割れ不仲な空気です。どう思われますか?
    ※月の労働時間は去年から伸びて、法定いっぱいまでローテーションに組まれています。休みが減った上に自己研修までやってられん。という下の意見も分からんでもなく。

  2. ふせ様
    まさに現場の現実ですね!僕はやっぱり現場の意見を大事にしたいですね。どういう状況でもやる気を引き出せないマネージメントに問題があり、マネージメントする側がもっと強くなるために勉強する必要があると思います。どうあっても被害者は現場ですからね。やっぱり現場の人の気持ちを変えるために上の人が向き合わないとねー。逃げちゃだめだ(^^♪うっしっし

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