新潟の介護がよくわかる 総合ガイド2017

過去を生きる人たち


IMG_5187.JPGなぜ前向きになれないか、という話です。
多くの人の相談を受けていて自然に感じたことですが、前向きになれない人たち、悩みを抱えた人たちとは、過去を生きているのです。

* 過去のショックを受けた思い出
* 過去のくやしい思い出
* 過去の裏切られた思い出
* 過去の悲しい思い出

などなど。その時の思いを受け止めきれないまま、今を生きているのです。
だから、何年経っても、昨日のことのように、今起きているかのように話せるのです。
本当はその時に一緒に受け止めてくれる誰かがいてくれたら良かったのに。
本当はその時に守れたら良かったのに。もっと早く気づいていればもしかしたら、あんなことにはなってなかったかもしれない、と。

過去を生きる人たちは自分を責めて生きます。それ以外に責めるところがないから。それしかないし、そうすることで生きれたのです。
それでも、何か自分を救う言葉や何かがあるのではないかと、生きるのです。でも時間とともに、忘れていきそうな自分をまた責めるのです。
そんな私は調子がいいのではないかと。
ふと、笑ってしまう自分にも罪を感じるのです。
だから、受け入れたい自分を何度も遠ざけてしまうのです。受け入れることは裏切りにも感じるからです。忘れることは裏切りになるからです。

受け入れることが過去の自分を裏切りになると、恨み続ける人もいます。
それが縁だった、仕方ないことなのだ、と受け入れたフリをする人もいます。

でも時々、似たような場面、セリフに出会うと、急にフラッシュバックしたように思い出すのです。またあの時と同じことが起こるのではないかと。
そしてまたあの時の感情がよみがえってくるのです。自分にしかわからない、嫌な予感だけが身体をかけめぐるのです。

そして孤立していくのです。誰も私の気持ちはわからない。わかるはずがない。誰かに言っても、またその話か?、と言われるだけ。また孤立するのです。

要するに一人で悩んで一人で生きろ、ってことなのですが、自分が納得する生き方を見つけるしかないのです。
それが受け入れる言葉を見つけることなのか、恨み続けるのか、ごまかし続けるのか。
今、自分の気持ちに素直に聞いてみるといいですよ。
まだ悲しければ、一人で悩んで落ち込んで、泣ききるしかないのです。泣き足りないのです。泣けない事情もあったかもしれませんが、心に事情は関係ないのです。泣くしかないのです。泣いても仕方なくとも、泣けばいいのです。

その後に明るい未来が待っているとは言いません。
でも暗い過去だけが自分の人生ではなかったはずです。
明るかった過去も自分の人生だったのです。
暗さを忘れないのと同じように、明るさも忘れないことってできませんかね?
暗さだけを忘れないって、明るかった過去を裏切ってますよね。
それだけネガティブの力は強いものですけどね。

そこと戦おうとする自分にも、そろそろ疲れてきている人もいるんではないでしょうか。
明るく生きても裏切ることにはなりません。
むしろ、暗く生きることのほうが、今を生きる人たちの期待を裏切ることになってるんではないでしょうかね。
でも、周りの『受け入れなさい』『許しなさい』などのキレイな言葉に惑わされる必要はまったくないのです。

自分の中にある異常なほどの正義感や不安感は、過去の傷が原因だったのです。
でも、それを消す必要も、留める必要もないのです。

どのような生き方も間違いではないことに、いつか気づきますように。

いったい、あの時から何年経っているのか?
あの時から時間が止まっていることに気づいて、今の人生を生きられますように。

知野吉和


About the author

知野吉和

シェア大歓迎(^O^)

2 thoughts on “過去を生きる人たち”

  1. まさに、その通りですね。今の仕事を選んだのも、その事があったからだし、今の男と再会したのも、その事があったからだし。未だに忘れることも出来ずだけど、忘れる必要もないと思っているし。ただ、時々襲われる孤独感と、フラッシュバックは体力が消耗しますよ(苦笑)

    でも、それが、私の人生だから、時々悲劇の主人公になって、号泣します(爆)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

こまち介護転職 無料申込みフォーム